もどるfoot_linehidari.gif    iconhoum1.gif icon2133.gif   foot_line.gifすすむ

第9日  大磯〜小田原
        (国府津)         
              宿間の距離   15.6km      1997.11.01
              歩いた距離   15.2km      1999.12.11

 藤沢経由で、大磯で下車する。

 駅前のエリザベスサンダースホームと東海道の間に地福寺がある。

 温暖なこの地が気に入っていた島崎藤村・静子夫妻の質素な墓がある。
 梅の時期にはきれいだろうと思う。

 曾我兄弟霊像と虎御石のある延台寺。この石は「よき男のあぐればあがり、
あしき男のもつにはあがらずという。色ごのみの石なり」。高麗山の裏に住む山下長者が
虎池弁財天に子供ができる様祈った時、小石が授けられてまもなく虎御前が産まれ、
その小石が虎御前の成長とともに大きくなり、虎御石になったといわれる。

 延台寺の横に小さな秋葉神社がある。宝暦12年(1762)に大磯宿に大火があり、当時
の町役が遠州の秋葉山から大権現を勧請したという。

 NTTの前に「大磯宿小島本陣旧蹟」の碑がある。

tokaido09-01.JPG

 虎子饅頭、西行饅頭で有名な「新杵」は、
瓦屋根でどっしりとしたたたずまい。

 その向かいに、同志社英語学校の創立者である「新島襄終焉の地」
の碑
がある。
 明治23年(1890)に当地の療養先の百足屋旅館で生涯を閉じた。

 街道から奥まった小高いところの愛宕神社。相模湾が一望できる。

 顔が猫のようで目が細く笑っている大正15年(1926)の「江戸くずし」の狛犬がいる。

 「湘南発祥の地 大磯」の由来の説明板がある。
 「中国湖南省にある洞庭湖の湘江の南側を湘南といい、
大磯がこの地に似ていることから湘南と呼ばれるようになった」という。

tokaido09-03.JPG

 西行の「心なき身にもあはれは知られけり
鴫立つ沢の秋の夕暮れ」の和歌で名高い鴫立庵

 建立した当時の藁葺きの建物があり、
庭園とともに詩情をさそう。
 京都の落柿舎、滋賀の無名庵とともに三大俳諧道場
として知られている。

 松並木をいく。

 伊藤博文の別荘であった滄浪閣がある。今は中華料理店で結婚式場である。

 血洗橋を渡り、切り通しを通って右側の城山公園にいく。

 不動川を渡り旧道をいく。古い家並みが続く。

 宝前院の所に三面の馬頭観音がある。

tokaido09-04.JPG

 新道と旧道が交差する所は松並木で、双体道祖神がある。

 この辺りが国府新宿。

 県道が分岐する所に、神揃(かみそろい)山で行われる国府祭りの「座問答」の様子を示す
6つの石が置かれている。

 「大化改新で、相武(さがむ)の国と磯長(しなが)の国が統合され、
相模の国が生まれた。両国の一宮の『寒川(さむかわ)』と『川匂(かわわ)』とが
新しい国司巡拝の順位を巡って一宮の座を争った。
 互いに譲らず、見かねた『比毘多(ひびた)』と『前鳥(さきとり)』と『平塚八幡宮』が
集まり、いづれ明年までといって先送り解決という日本的な方法で仲裁し、
円満解決された故事にもとづき儀式化されたもの」。

 平安時代の末に国府本郷に相模国府が移転したのを機に、国司の命により相模国有力五所の
分霊と主祭神である柳田大明神を合祀し相模の国の総社となった、
六所神社の入り口の標石がある。

tokaido09-06.JPG tokaido09-05.JPG

 JRをガードでくぐり、
六所神社にいく。

 大きな境内で、七五三のお参り
の人がいてにぎやか。

 狛犬は口が裂けている「江戸」

 旧道にもどり、塩海橋の所で再びJRを越え、坂を上って迷いながら徳富蘇峰の記念館にいく。
農家の屋敷内にある。開館日でないので門前から建物を見るだけ。

 二宮の駅を過ぎると「旧東海道名残り」という道標があり、国道から右にいくと、
すぐに吾妻神社の鳥居がある。その道をはいって線路を越えると吾妻神社の登り口。

 急坂の階段を登っていくと吾妻山公園の一角に吾妻神社がある。

 吾妻神社は「日本武尊が東国征伐に赴く途中、三浦半島から上総に渡るとき、
海神の怒りを静めるため弟橘媛は海中に身を投じた。媛の櫛が7日後に流れ着いたので、
それを埋めて御陵を建てた。この辺りを梅沢(埋沢)という。神社名は日本武尊が帰路、
足柄峠で東方の海を見て『吾妻はや(ああわが妻よ)』と嘆いたことに由来する」という。

 昭和5年(1930)の大型で「唐草しょうわ」の狛犬がいる。

 吾妻山公園は袖ヶ浦を下に見て、天気が良ければ富士山を一望できるという景色のよい、
きれいな公園である。

 旧道にもどると醤油漬け物の宮戸工場があり、入り口に大きな釜が飾ってあり、
辺り一面が醤油臭い。

 藤で有名で藤巻寺といわれる等覚院がある。
 ここには弟橘姫のご神体である千手観音が安置されているという。

 この旧道は梅沢街道と呼ばれている。
 その出口の火の見櫓の下に数体の双体道祖神が無造作に置かれてある。

 看板建築の柏谷鋼鐡店があり、レトロな感じがいい。この辺りは倉や古い造りの家が多い。

 国道に平行した旧道の押切坂の坂上へいく。この入り口に一里塚跡の碑、江戸より18里。
 本陣跡の碑もある。

 押切坂を下ると中村川の押切橋。橋を渡り浅間神社へいく。

 昭和15年(1940)の皇紀二千六百年記念の「しょうわ」狛犬がいた。

tokaido09-07.JPG

 車坂にでる。

 坂の途中に、太田道灌の「鳴神の声もしきりに車坂 
とどろかしふるゆう立ちの空」や源実朝の和歌を解説した説明板がある。

 少しいくと八百屋の角に黄色く彩色された不動明王をのせた
「従是大山道」の道標があった。

 海沿いの道をどんどんいって、国府津駅から乗車して帰宅。

 平成12年7月、川勾神社に散歩した。

 押切坂上から右に1キロはいって、相模二の宮である川勾神社にいく。

tokaido09-08.JPG

  鳥居をくぐり石段を上ると、茅葺きの山門がある。
こじんまりとした全体が清浄な雰囲気の神社。

 祭礼があるのか「茅の輪くぐり」がつくられてある。
「垂仁天皇の御代に磯長国造阿屋葉造が国家鎮護のため
創建した」という。

 縁結び、安産祈願をすると願いが叶うという夫婦杉がある。

 昭和5年(1930)の「しょうわ」狛犬がいる。

  

東海道一口メモ : 道祖神

  もどるfoot_linehidari.gif    iconhoum1.gif icon2133.gif   foot_line.gifすすむitem098.gif

 地図へ  :  狛犬カタログへ : 狛犬一口メモ : 東海道一口メモ : 注と参考資料