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第38日 土山〜水口                   
                                        (三雲)                  
                                     宿間の距離   10.5km     1999.08.22
                        歩いた距離   20.0km    

 鈴鹿峠を越えたので、京都まで新幹線でいき、東海道線の草津で乗り換え草津線の三雲で
下車して、バスで土山へもどる。

 6月に土山の宿は歩いているので、宿の京都寄りの所から歩こうと考えた。
 三雲からのバスの降りる所がわからず、宿の中程まできてしまい、余分に歩くことになった。
その上いつも携帯している東海道の案内書をバスに置き忘れ、
問い合わせたりして時間を無駄にしてしまった。

 結局11時頃から歩きだす。

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 宿の出口の所に、御代参街道の起点の道標が2基ある。

 ここが滋賀県にある多賀神社への参詣道である。
「伊勢へ参らばお多賀へ参れ、お伊勢お多賀の子でござる」と唄われていた。

tokaido38-2.JPG  白川橋を渡ると国道1号の右の茶畑の向こうに
垂水(たるみ)頓宮跡がある。杉林の中の小さな祠である。
 「天皇の即位ごとに、天皇の名代として伊勢神宮の祭祀を
つかさどる皇女が斎王として京都から伊勢斎宮まで五泊六日で
群行した。その際の宿泊のための仮の宮が頓宮である」。
 「平安時代から鎌倉時代の380年間に31人の斎王が伊勢参行の
途上に宿泊された」。「京都から伊勢までの五ヶ所の頓宮の内、
現在明確に検証されているのは、この垂水頓宮だけである」。

 左に細い伊勢大路があり、国道1号と平行した旧道沿いが頓宮村で、
町並み保存がされている。
 ここはべんがら塗りの格子の家が多く残されている。
 お地蔵様が化粧されていたり、板塀に瓦屋根が葺かれその上に陶器の七福神が飾られて
いる家がある。

 瀧樹(多義)神社がある。鬱蒼とした木の中にひっそりとしている。
拝殿に歌人の板絵が飾られている。

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 境内に、右のアは日輪、左のウンは三日月の
石の飾りを頭にのせている明治43年(1910)の
「京尾太」の狛犬がいる。

 神社の裏は野洲川で、数組の人がバーベキューを
しており子供は水に入って遊んでいる。

 土手に腰をかけて、持参のおにぎりで昼食。

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 べんがら塗りの格子づくりで、「茶」と書かれた木の看板が
下がっている商家があった。

 地安寺という寺がある。漆喰の壁が緑に映える鐘楼門の前に、
一本の茶の木がある。この木でとれる茶が昔から現在まで
京都の「林丘寺の宮」に上納されているという。

 市場村に一里塚跡の石柱がある。

 松並木が残っている。

 「従是東淀領」の領界石がある。

 国道1号との合流点に、地蔵堂と俳人三浦赤甫旧跡の説明板があった。

 藁葺き屋根の上にアワビの貝殻をのせて飾ってある家がある。何のまじないだろうか。

 土山と水口の境の所に大きな石灯籠がある。

 野洲川沿いにいく。

 八幡神社がある。
 こじんまりしており、狛犬も小型の「京尾立」で大正4年(1915)の御即位記念のもの。
境内に新城馬頭観音堂があり、古くから東海道の往来によって生計を立てていた人々から
奉納された小絵馬が200余りあるという。

 先に進み、広重の「水口 名物干瓢」の絵の背景の山かと思い、撮影する。

 「牛か淵大神」という石碑があり、ここは「慶長5年(1600)家康殺害計画があった
ところ」という説明板があった。

 水口にはいる。町並み保存がされている。

 右の小高いところに大岡寺がある。ここは鴨長明が発心した所という。
 芭蕉の「命二つ 中に活きたる桜かな」の句碑がある。

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 「桝屋又兵衛のます屋旅館」と大きな木の看板に書かれた
古い造りの旅館がある。格子はべんがら塗りで白壁の瓦造り。

 ガス灯風の街灯に「曳き山のあるまち」と書かれた看板が
かけてある。
 道が合流する所に曳き山を模した時計塔がある。

 ここでバス会社に電話をして、今朝忘れた東海道の案内書があるのを確かめ、
少しもどって取りにいく。

 近江鉄道の水口石橋駅横の踏切を渡る。

 藤栄神社がある。境内の一角に水口領の領界石がある。

 一本北の道に大きな五十鈴神社があり、一里塚があった。

 なまこ壁の「美富久酒造」という造り酒屋やべんがら塗りの家がある。

 町並みがとぎれ、道は田んぼの中をいく。
北脇縄手と呼ばれ、東海道が一直線に伸びている。
街道脇の田んぼの中に古い双体道祖神を久しぶりに見る。

 一里塚があり、その先に墓地がある。そこには土饅頭の上に石や木の墓標が密集して
立っている。街道脇と思えない寂しさがある。

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 野洲川を渡る所が横田の渡しで、公園になっている。
「3月から9月は4艘の舟の舟渡しで、10月から2月は土橋を
かけて通行させたようだ」と説明にある。

 大きな常夜灯があり、道中でも最大級のものという。

 川に沿っていき、横田橋で川を渡る。三雲の駅までいく。 

 駅の先の十字路に「萬里小路藤房卿墓所」という石柱を見て、
今日の宿ビジネスホテル「ミクモ」に着く。

 向かいの焼き肉屋「天壇」で夕食。

 翌日の朝食をコンビニで買う。

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