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1 目黒の社寺めぐり(その2)        2002.11.23

            (コースの距離 4.6km  歩いた距離 5.9km)

 目黒不動の横の三折坂を下り、正面に出る。

 目黒不動は泰叡山滝泉寺で、本尊の不動明王は開山の慈覚大師の作と伝えられている。
 一切の煩悩と罪障を焼き尽くすという不動信仰が平安初期から庶民の間に広がり、
目黒不動は関東で最古の不動霊場といわれている。

meguro1-16.JPG meguro1-17.JPG  山門の前に「参道イヌ」がいる。
 文久2年(1862)の右からア・ウンで、
左ウンにいる子イヌが親の顔を
見上げている姿がかわいい。

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 山門の裏には石膏
の大きな「招魂社」
の狛犬がいる。

 独鈷(どっこ)の滝
と水掛け不動を左に
見て、石段を上ると
朱塗りの大きな本堂
がある。

 石段の上に、大型の「はじめ」狛犬がいる。
 承応2年(1654)で都内最古の参道狛犬といわれる。

 台座が低く、姿勢も低いことからどっしりと安定している。顔は鬼顔で、鼻が上を向き、
丈夫そうな歯が出ている。たてがみも尾も彫りがはっきりして、大きくカールしている。

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 本堂脇に一頭だけになった「先代」狛犬がいる。

 この狛犬は、天保11年(1840)の江戸狛犬であるが、
右アだけが残っている。
 胸にボタンの花を持っており、台座が立派である。子狛がボタンの中で
遊んでいたり、三匹の子コマが戯れている絵が素晴らしい。
 かつては石段の下の境内にあったが、ここに移されたものである。

 「先代」狛犬はかつては参道にいたが、役目を終えて境内の隅に放置されたり、
一対になっていないものである。

 どこでも「先代」を見ると寂しい気持ちになるが、このようにきれいに安置されていると
「ご先祖様」と尊敬されていることが感じられ、うれしい。

 下段の境内との間の斜面にはイヌが多く置かれている。

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 独鈷(どっこ)の滝の横に
前不動堂がある。

 不動堂とともに佐々木玄龍による
扁額も文化財である。

 「十五夜お月さん」を作曲した本居長世の歌碑がある。野口雨情の詩に作曲したものである。
長世は他に「七つの子」「赤い靴」など多くの作曲をした。

 羅漢寺に行く。ここは元禄年間松雲元慶禅師が彫刻した五百羅漢像が有名である。
その一体一体が異なった人間像として表現されている。
 場内では写真を撮ることを遠慮した。
 人間の悪い夢を食い、良い夢を与える獏(ばく)の像が屋上に守り神として置かれている。
 ガラスの中に入っているので写真映りが悪い。

 山手通りを横切り、目黒川の太鼓橋を渡って目黒雅叙園を目指す。

meguro1-24.JPG  雅叙園の前に「お七の井戸」がある。
 八百屋お七は、恋いこがれた寺小姓吉三に会いたさに放火し
鈴ヶ森で火刑にされた後、吉三は雅叙園の場所に昔あった妙王院に
出家して入ったという。
 その吉三がお七の菩提を念じて水垢離をとったので
この名がついたという。

 急な行人坂がある。

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 坂の途中に大円寺がある。

 明和9年(1772)にこの寺から出火した行人坂の火事
を供養するために、釈迦三尊像五百羅漢などの
石仏群が立てられている。

 今日は五百羅漢を二度見たことになる。

 石で作られた獅子頭の彫刻が置かれている。
 よくみると目黒不動の承応2年の「はじめ」狛犬のウンの顔と似ている。

meguro1-26.JPG  行人坂の辺りは、江戸時代富士見茶屋があったというが、
富士山がよく見えたのであろう。

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 目黒駅の横を通って、JR山手線内側の
誕生八幡神社に行く。
 他から移された小さな神社である。

 小型で「京うちわ」の狛犬がいる。
どんぐり目で耳がたれている。

 JR目黒駅にもどって、乗車して帰宅。

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