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第9日 湯ヶ島〜河津七滝(その1)     

                歩いた距離 24.7 km  2003.09.06

izu09-01.JPG  朝食前に湯ヶ島の宿の周りを散歩する。
 宿泊した白壁荘は名のように白壁で赤瓦の屋根にマッチした
建物である。
 井上靖も愛用した民話と民芸と文学の宿である。

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 「湯道」という石の標示のある散歩道を東の方に行く。

 温泉が出ている飲泉所がある。「木漏れ陽の湯」
名づけてある。

 その先にある石段を上っていくと、若山牧水の「うす紅に 葉はいち早く もえいでて
 咲かむとすなり 山ざくら花」の歌碑が立っている。
 長い石段を上っていくと、その上に西平神社がある。
小さな祠だけがあり、そこから湯ヶ島温泉を見下ろすことができる。

 道に戻り東に行くと、湯ヶ島温泉入り口というバス停がある。
そこが温泉郷の中心であるらしく、商店や土産物店がある。

izu09-05.JPG izu09-04.JPG  湯ヶ島小学校の裏に、
井上靖の生家跡が小さな
公園になっていて、
「しろばんばの碑」が立って
いる。
 靖は子ども時代を
ここで過ごし、その思い出を
「しろばんば」という自伝的
小説に書いている。

 弘道寺に行く。
 米国の初代駐日総領事タウンゼント・ハリスが下田の総領事館から江戸に向かう時
宿泊した寺院である。
 緑の中の落ち着いたきれいな寺である。

izu09-06.JPG  その隣に天城神社がある。
 青銅貼りの鳥居で、長い参道の奥にある
赤い屋根の小さな社殿の神社である。

 明和2年(1765)の「はじめ」狛犬である。台座が地面の上に直に置かれている。
 この狛犬は左右とも向かって右の天城山の方を向いている。
 山からヤマイヌが来ないように守っているのだというこの地方の民話があるという。
 右ア左ウンとも小さな角があり、耳は細長く寝ている。
 頭が体に比して大きく、眉もはっきりしている。口は大きい。
 修善寺の八幡神社で見た「はじめ」狛犬と年代も近く、よく似た雰囲気であるが、
尾がシンプルな笏の形で、一層素朴である。

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左ウン

右ア

後ろから見た右ア

後ろから見た左ウン

 急いで宿に帰り、朝食をとり出発する。

 今日はいよいよ天城越えである。

 狩野川を上流に少し歩き、狩野川の支流である猫越(ねっこ)川の女橋と
狩野川の源流である本谷川の男橋を渡る。この2つの橋を合わせて出会い橋という。

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女橋

本谷川

男橋

 浄蓮の滝への遊歩道の起点にたどり着く。

 そこから本谷川を左に見て川沿いの道を歩く。
 流れは静かで、すのこ板のような橋を渡ると河原を使った町営のキャンプ場「水恋鳥広場」
がある。
 国道に出て、緑の中の坂道を歩く。

izu09-13.JPG  本谷川の支流である岩尾川を越える三本松橋がある。
 そこに五所平之助の「踊り子と いへば 朱の櫛 あまぎ秋」の句碑
立っている。

 浄蓮の滝のバス停のところには売店もあるので、車で来た人が多く集まっている。
 そこから滝まで急な坂を下る。

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 浄蓮の滝である。
 高さ25メートルから落ちる滝は水量が多く、滝壺から水煙が上っている。
さすが狩野川上流随一の名瀑である。

 清流をつかって、わさび田がある。濃い緑が目を休ませる。

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