すこし戻り、益田橋で飛騨川を渡り、山裾の道をひたすら南下する。
畑仕事をしていた人に尋ね、小さな集落の裏山の中腹にある跡津神社にいく。
石垣で土止めした小さな神社である。
社殿の縁に小型で石像の「飛騨はじめ」狛犬がいた。
浅い彫りである上に風化が激しく目鼻は凹凸が残るだけである。
右は口を閉じているのでウン、左は歯並びがかすかに見えるのでアである。
前後の四本の足は分離してなく繋がっていて、
そこに明和4年(1767)と製作年が彫られている。
今までこれほどシンプルな狛犬は見たことがない。
縁の上に直置きになっているのでもともとはどこに置かれていたのか、
置き方の左右もどうであったかわからない。 |