そこから山の裾を左回りに、数カ所の神社を参拝していく。
錦山神社。
高い階段があり、その途中の踊り場にこけむした昭和17年(1942)の
「飛騨うちわ」の狛犬がいる。
神明社。絵馬殿があり、古いものは正保2年(1645)の絵馬が飾られてある。
昭和37年(1962)の「鈴しょうわ」狛犬がいる。
東山白山社。
鬱蒼とした杉に囲まれた階段があり、
その脇に明治2年(1869)のすばらしい狛犬がいた。
蹲踞の姿勢で正面を向き、彫りが浅く、苔むしている。
口がキツネの様に長く、丸い耳が寝ている。右からウン・アで、牙は鋭い。
尾は小さく背中にくっついている。
「江戸はじめ」の特徴を持っているが、「江戸はじめ」は顔が太めの犬のようで、
胴長であるのとは異なる。
次の日、跡津神社、西上田神社で、数対の同類の狛犬を見たので
仮称「飛騨はじめ」と名付けることにする。 |