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第1日  松本〜高山

                          歩いた距離    7.8km    2001.09.01

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  松本市:マンホール

 自宅を6時半頃にでて、八王子からあずさ1号に乗り、
9時半過ぎに松本で下車する。

 高山行きのバスの出発までに1時間半しかないので、
松本では駅の近くの深志神社の狛犬だけ見にいくことにした。

 松本は落ち着いた町並みで、漆喰造りでなまこ壁の呉服屋が
あった。

 15分ほどで深志神社に着く。

 再来年の菅原道真公死去千百年を期して、本殿が改修工事されている。

 正門脇に、細身で首を傾げて「江戸なか」と雰囲気が似ている、
享和元年(1801)の狛犬がいた。
 右からウン・アで、ウンに角があり、尾は小さなうちわで、
仮称「信州なか」と分類しておく。

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 深志神社の末社富士浅間神社には、「京尾立」の様に竹の子状の尾が立っている
昭和6年(1931)の狛犬がいた。
顔がきつく前脚やつま先がたくましく強そうで、仮称「信州尾立」とする。

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 11時にバスは高山に向けて出発した。

 昼食は、乗車前に買った弁当を車中で食べる。
 途中で野麦峠への標示のある分岐点があり、安房トンネルを通ると平湯温泉につく。

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  高山市:マンホール

1時半頃高山に到着。
駅の近くに今日の宿「古都」があるので、荷物を預け、
自転車をレンタルして高山の狛犬を見にいく。

 高山の神社は市街地を囲んだ丘陵のとっつきに多くあるようだ。

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 明日見物する予定の古い町並みは素通りして、
高山城跡の一角にある飛騨護国神社にいく。

 門前には、黄土色の壁でべんがら塗りの小間物屋や味噌溜り屋
京風の雰囲気である。

 護国神社の由来が説明されていた。
「明治2年(1869)東京に招魂社が創設され、各地にも英霊を
お祭りするため招魂社が建てられた。
後に地方の招魂社が護国神社という名称に改められた」。

 石段の上に昭和27年(1952)の「鈴しょうわ」狛犬。

 境内に右から玉・子である昭和14年(1939)の「京尾立」の狛犬
鼻ひげがあるが、顔がきつい。

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また忠孝苑合祭殿の前に牛顔でウンに角があり前脚がたくましく、
尾が炎状に波打って上がっている昭和11年(1936)の仮称「飛騨うちわ」の狛犬

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 延喜(901-)の昔定められた飛騨八社の一つであったという、
郊外の江名子川に面した荏名神社へいく。
昭和14年(1939)の「飛騨うちわ」がいる。
護国神社のものよりも尾のうちわがはっきりしている。

 荏名神社の前が東山古道で、信濃の国府と飛騨の国府間の要道の追分けであり、
「左江戸」と彫られた常夜灯がある。
その脇に「行列の見事 のりくら笠ヶ岳 槍さへ高くふれる白雪」の狂歌の碑が立っている。

 そこに馬頭観音がある。

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 南西にいくと賀茂神社がある。

 宝物殿の中に「年代ははっきりしないが古い狛犬があり、
これは唐から伝わったものと異なり、日本独特の形をしている」という狛犬が
いるらしいが見ることができない。

 参道には昭和15年(1940)と平成5年(1993)の「飛騨うちわ」の狛犬がいて、
アの顎髭は丸まっているがウンの顎髭はまっすぐであるのが特徴である。

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 そこから山の裾を左回りに、数カ所の神社を参拝していく。

 錦山神社。
 高い階段があり、その途中の踊り場にこけむした昭和17年(1942)の
「飛騨うちわ」の狛犬がいる。

 神明社。絵馬殿があり、古いものは正保2年(1645)の絵馬が飾られてある。
昭和37年(1962)の「鈴しょうわ」狛犬がいる。

 東山白山社
 鬱蒼とした杉に囲まれた階段があり、
その脇に明治2年(1869)のすばらしい狛犬がいた。

 蹲踞の姿勢で正面を向き、彫りが浅く、苔むしている。
口がキツネの様に長く、丸い耳が寝ている。右からウン・アで、牙は鋭い。
尾は小さく背中にくっついている。
「江戸はじめ」の特徴を持っているが、「江戸はじめ」は顔が太めの犬のようで、
胴長であるのとは異なる。 

 次の日、跡津神社、西上田神社で、数対の同類の狛犬を見たので
仮称「飛騨はじめ」と名付けることにする。

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 桜山八幡宮は秋の高山祭りで有名な大きな神社で、
正面には大型の皇紀二千六百年記念の「鈴しょうわ」狛犬などが3対いる。
絵馬堂がある。境内に屋台会館がある。
きらびやかな3台の屋台が展示してあり、巫女姿の女性が説明してくれる。

 飛騨総社。昭和15年(1940)と平成2年(1990)の「鈴しょうわ」が2対いる。

 自転車を使って3時間ほどで、8カ所の神社を効率的に見てまわることができた。

 宿で汗を流して、ゆっくり食事をした。
話題の中心は初めて見た「飛騨はじめ」狛犬であった。

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