奈良井の宿は、中山道最大の難所である鳥居峠をひかえ、峠越えに備えて宿を撮る旅人が多く、
「奈良井千軒」とよばれる賑わいがあったという。
旅館、茶房、造り酒屋、土産物店などが、当時の雰囲気を残して並んでいる。
奈良井の宿は、一軒一軒の建物が特徴があるだけでなく、
街道の両側に並ぶ建築物の全体の雰囲気が良く、国の伝統的建造物群保存地区に指定されている。
「建物の大部分は木造の中二階建で、
低い2階が1階より1尺5寸ほど前にせりだした出梁(だしはり)造りという様式である」。
軒が隣家と接している建物が多く、
境界にある袖壁が、防火の意味もあって漆喰塗りにされている。 |