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第14日   芦田〜長久保〜和田 (その1)
              
宿間の距離  12.9km+3.5km    09.10.16 
                     歩いた距離  21.0km     

 きょうは、芦田から和田まで歩く予定である。

 金丸土屋旅館で、晴天の朝を迎える。
 泊まった部屋は、一番奥で庭に面している、上段の間であった。
 床の間があり、明かり取りの格子戸も光を通してきれいであった。

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nakasen14-4.JPG  鴨居には、乃木希典が旅館の先々代の貢氏に送った
漢詩の額がかかっている。
 日露戦争の時、乃木が苦労して落とした203高地(爾霊山)
についての漢詩である。 

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 朝食後、金丸土屋旅館を出発する。

 写真は京側から振り返って撮っているので、
庵看板「津ちや」になっているのがわかる。
 昔、庵看板は江戸側は「漢字」、
京側は「かな」で書かれていたというが、
今ではこの区別がされているものが少なくなっていて、
貴重なものだ。

nakasen14-5.JPG  芦田の宿はすぐ終わる。

nakasen14-6.JPG  142号線を横切り、常夜灯が立っている分かれ道の右側を行く。

 双体道祖神があり、その先一般車進入禁止の表示と「笠取峠のマツ並木」石碑が道の真ん中にあり、
笠取峠の松並木に入る。
 この道は142号線に併行しているが、散策路として整備された落ち着いた道である。

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nakasen14-9.JPG  松並木は県の天然記念物に指定されている。
「小諸藩が幕府から下付された数百本の赤松を15町にわたり植樹し、
その後も管理を続けてきた」もので、今でも100本以上残っているという。

 松並木が終わるところが松並木公園で、庭園風になっていて松の緑と紅葉がきれいである。

 そこに、金明水がある。笠取峠の茶屋小松屋の名水で、今でも飲用できるという。
 ここにも常夜灯が立っている。 

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nakasen14-13.JPG 「従是東小諸領」の領界石が立っている。

nakasen14-14.JPG  坂をのぼっていくと、笠取峠の一里塚がある。
 右側だけがこんもり残っていて、大きな松が植えられている。

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 142号線を行く。

 笠取峠の頂上に、木の標柱が立っている。

nakasen14-17.JPG  長和町に入る。

長和町:マンホール

nakasen14-16.JPG  坂を下って行くと、峠の茶屋がある。今も営業している。

 右の旧国道を行く。

 その道から、中山道原道と表示された細い山道を下って行く。

 途中に小さい馬頭観音地蔵がある。新道と合流し、また右の旧道を下って行く。

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 平地にでると五十鈴川に松尾橋があり、「是より長久保宿」の案内柱がある。

 木の鳥居があり参道の奥に松尾神社がある。
 酒造守護の神として往古より酒造家の尊信が集まっていたという。
 本殿と奥殿との間を長い渡り廊下がつないでいる。
 境内に2本の白木が立っていて、太い注連縄(縄にわらがまいてある)が結ばれている。
 その奥が神域というわけか。

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nakasen14-23.JPG  長久保宿に入る。

 庵看板に「一福処濱屋」と書かれた町屋がある。「長久保宿歴史資料館」の看板が出ている。
 1階より2階部分を突き出させた出桁づくりである。
 現在の建物は明治時代初期の旅籠として造られたものである。
 農機具や宿や街道に関係するものが展示され、休憩できるようになっている。
 お茶の用意があるが、誰もいないので、セルフサービスで「一服」した。
 歩いている旅人にとって、ありがたいサービスである。感謝。

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nakasen14-26.JPG  高札場跡がある。
 本陣跡で、江戸初期の風格を残した門が立派である。
「中山道最古の本陣」であるという。

 釜鳴屋の竹内家住宅がある。
 ここは、寛永年間から昭和初期まで酒造業を営んでいた。
 建物は黒の格子で、塀は白漆喰である。
 「本ウダツ」が上がっている。 2階の軒下部分の「軒ウダツ」と違い、
隣の家の間の屋根に全面的に上げられた「うだつ」である。

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nakasen14-29.JPG  旅館「浜田屋」で左折する。

nakasen14-34.JPG  長久保宿の道標が立っている。
 「左ぜんこうじ」とかかれている。

nakasen14-30.JPG  1階も2階も全面が連子格子の民家がある。
 「辰野屋」の屋号がかかり、「長久保宿」の案内柱が立っている。
 この辺りが横町で西の枡形になっている。

 142号線に合流する。「是より長久保宿」の案内柱が立っている。

 稲刈りされた農村風景になる。

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nakasen14-33.JPG  「中山道」と看板がかかった食事処をようやく見つけ、入って昼食。
 店の中に、
「不聞道祖神(きかずどうろくじん)」の昔話が書かれている。
 「ある時、村人が耳の病気の平癒祈願したところ願いがかなったので
お礼にお椀を献上したことが評判になり、村内・近村からもお詣りに
くる人が増え、大切に祀らわれるようになりました。
 耳が聞こえるようになったのに、
「きかずどうろくしん」と反対の言葉で呼ばれるようになりました」。

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 「四泊落合(よとまりおちあい)」の標識の先を右に細い道に入る。

 この辺りに四泊一里塚があったという。

nakasen14-36.JPG  すぐ142号線に合流する。道祖神が立っている。

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